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《 YAMATO SOUND ALMANAC 1978-II さらば宇宙戦艦ヤマト BGM集 》

 アルバムレビュー

 劇場作品『さらば宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち』のBGM集。作品は、400万人を超える観客動員数を記録し大ヒット。一大ムーブメントを巻き起こした。音楽担当は、『Part 1』に引き続き宮川泰氏。主題歌は、沢田研二氏が歌唱し、話題を呼んだ。

 『さらば』の音楽構成は、基本的に劇場用に作られたBGMと「Part 1」のBGMの併用という形のため、アルバムとしては「音楽集」はあるものの「オリジナルBGM集」はなく、後年になって発売された「ETERNAL EDITION File No.2&3」がBGM集のような存在だった。しかし「ETERNAL EDITION」のアルバムコンセプトは、使用順による全BGM収録となっているため他アルバムからの重複曲もあり、BGM集というよりもどちらかというと音楽で聞くドラマ編という趣きが濃かった。そこで今回リリースされた「YAMATO SOUND ALMANAC」では、重複曲を避けて構成しているために純粋に『さらば』のためのBGM集を堪能できる仕様となっている。且つ、劇場作品のBGM集であるため収録順番が自然と使用順となっているため同時に作品の雰囲気とストーリーをも味わえるという内容。

 「さらば 音楽集」は、シリーズ中屈指のアルバムとなっており、このアルバムだけでも作品に於ける音楽の質の高さを十分に感じ取れるが、それとは別にこうして『さらば』のために作られたBGM集を聴いても、やはり音楽の素晴らしさといったものが伝わって来る。ほんの短い一曲の中にもキャラクターの心情を豊かに表現したメロディーが奏でられているし、観る者にシーンの描写を伝える繊細な音の表現をも感じられる。『さらば』には、本当に心の琴線に触れる音楽の数々が詰まっている。作品の世界にとっぷりと浸るには「ETERNAL EDITION」の構成が適していると思うが、『さらば』の音楽を分かりやすくまとめて聴くには当「BGM集」が適しているように思う。

 ボーナストラックとして、『Part 1』から4曲と『さらば』から2曲の「ステレオ版より」が収録されている。「ヤマト」のように息の長い作品ともなると当初はモノラル録音が多く、その後の時代に合わせて疑似ステレオ処理が施されたり、ステレオ録音の楽曲を演奏の異なる別の曲に差し替えたりといった変化を遂げている。それら6曲を収録。

 (1)白色彗星 M-1

 作品冒頭の遠い彼方から白色彗星が徐々に近づいて来るシーンを表現している曲。使用している楽器は、パイプオルガン。演奏タイムは、1分37秒。

 音の遠近法とも言うべき表現の曲で、出だしは細く高い一音から始まり、次第に音が増えて積み重なってゆき、段々と音が大きくなって低い音も加わって太く厚みが増したところで一拍音がやんで再び締めのクライマックスの音へと。音が遠くから徐々に近づいて来る感覚の曲。

 メロディーがないため効果音に近い感じ。音楽の延長線上にあるような効果音作りを特色としている「ヤマト」らしい一曲。

 (2)白色彗星 M-1B

 「白色彗星のテーマ」の重低音バージョン。演奏している楽器はパイプオルガンのみ。演奏タイムは、1分4秒。

 メロディーをたった一つの楽器の低音のみでさっと演奏している曲だが、だからこそパイプオルガンの存在感と底力が際立ち、尚かつ低音の響きが白色彗星の脅威と恐怖を表している。

 植民地惑星での強制労働のシーンで使用され、白色彗星の底知れぬ不気味さを印象づけた。

 (3)新造戦艦アンドロメダ M-3

 演奏タイム17秒というほんの短いブリッジ曲。

 アンドロメダというタイトルではあるけれど、演奏しているメロディーは「ヤマト」のテーマ。ブラスが高らかにメロディーを奏でており、復興に湧く地球の雰囲気を端的に伝えている。

 (4)新造戦艦アンドロメダ M-4

 劇中でアンドロメダの進水式のシーンで流れたその名も「アンドロメダ」。演奏タイムは、1分33秒。ちなみに『音楽集』に収録の「アンドロメダ」の演奏タイムは2分38秒。

 地球の復興を象徴する最新鋭の宇宙戦艦らしく、明るく爽やかなメロディーが印象的。軽やかなリズムがアンドロメダのスマートなデザインとマッチしている。

 『音楽集』に収録の曲のBGM版といったところで冒頭の出だしがフルートの音色となっている。『音楽集』ではストリングスが奏でている。全体の演奏を聞き比べてみるとBGM集の方がやや力強い。

 (5)再会 M-5

 空港へ迎えに行った雪が地球に到着した古代と再会したシーンで流れた曲。「大いなる愛」のアレンジ。演奏タイムは、1分33秒。

 結婚式を3日後に控えて幸せいっぱいの二人の喜びを表現しているため、アレンジがとても明るく軽やかとなっている。オリジナルのメロディーが愛の慈しみに満ちた美しい旋律であるので、ガラリと表情の違うアレンジとなっても二人の間に流れる愛情の温かみが感じられるのが嬉しいところ。

 (6)英雄の丘 M-6

 夕焼けに染まる英雄の丘から眼下に広がる海を眺めながら佐渡酒造が沖田艦長を偲ぶシーンで流れた曲。演奏タイムは52秒。

 トランペットの寂しげな音色が印象的で、切なさの入り交じったどこか懐かしい気持ちになるメロディー。こういう何とも言えない心理描写の表現こそが”宮川音楽の歌心”。泣きと哀愁。これが見事に表現されている。

 (7)謎のメッセージ M-8

 白色彗星の接近を知った古代たちが送られて来た謎のメッセージを解読したシーンで流れた曲。「白色彗星のテーマ」のアレンジ。演奏タイムは、29秒。

 始めにピアノの低い音で「白色彗星」のメロディーが1フレーズ奏でられ、次に高い音で「パラパラパラ♪」と奏でられている。伴奏となるストリングスの震えるような音がムードを高めており、サスペンス色のある楽曲。

 (8)謎のメッセージ M-9

 防衛会議で古代の訴えが受け入れられなかったシーンから地下都市旧防衛軍司令部にヤマト乗組員が集まるシーンへのブリッジとして流れた曲。収録タイムは、25秒。

 ドラマ性のある楽曲で、前のシーンの緊迫感を保ったまま切り替わる次のシーンへと繋ぐ役目を果たしている。低い弦の音が古代とヤマト乗組員らの心情を表現している。

 (9)ヤマト廃艦 M-10

 藤堂長官が「ヤマト廃艦」の旨を古代たちに伝えるシーンで流れたブリッジ的BGM。収録タイムは、38秒。

 悲しい報せのテーマらしく段階的に鳴る低い弦の音と太鼓の音が、場の緊張感を表現している。報せを伝えた長官と聞いた乗組員の表情が伝わって来るよう。

 (10)ゆうなぎ M-16

 第11番惑星付近で大破した巡洋艦ゆうなぎを発見するシーンで流れた曲。収録タイムは、27秒。

 ほんの短い曲ながら、震えるようなストリングスとインパクトのあるブラスの効果で場の空気感を演出している。不安と緊張が感じられるBGM。

 (11)ユキ M-17

 ヤマトに密航したユキを古代が発見したシーンで流れたBGM。「大いなる愛」のリズム入りアレンジで、収録タイムは53秒。

 負傷した土方司令を乗せたストレッチャーで押すシーンから、医務室で古代が「君は誰だ?」と尋ね雪が「地球防衛軍科学局生活部、森雪」とやりとりするシーンまで流れた。すまし顔の雪と怒っている古代との間でうろたえている佐渡先生の表情が楽しいシーン。

 (12)ユキ M-18

 木管とストリングスによる「大いなる愛」のアレンジ曲で、古代がユキの退艦命令を取り消すシーンで流れた。「オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト Part 2」(27)「想い -星空の彼方に-」と同一。収録タイムは、1分5秒。

 一度は厳しく退艦命令を出したものの、ユキのひたむきさに折れる形で命令を取り消すシーンは前半の見どころの一つ。ゆったりと流れるメロディーがムードを盛り上げている。

 (13)宇宙気流 M-19

 パイプオルガンによる重低音の「白色彗星のテーマ」。白色彗星の偵察機がヤマトを発見した後のシーンで流れた。収録タイムは1分9秒。

 パイプオルガンのみの演奏。シンプルがゆえにストレートに白色彗星の凄みが伝わってくる。「ヤマト」にはシンプルな演奏のものが割と多く、映像のインパクトを盛り上げる役目を果たしている。

 (14)宇宙のサルガッソー M-21

 宇宙気流の中で宇宙の墓場サルガッソーを発見するシーンで流れたBGM。収録タイムは、50秒。

 不揃いに鳴るストリングスが不安感を高め、「ヤマトのテーマ」を奏でるブラスが唯一理性を保っているかのような緊張感のある曲。楽器の音だけで瞬時に場の空気を作り出している。

 (15)敗戦の艦長、土方 M-23

 宇宙気流からヤマトが脱出するシーンで流れた曲。「ヤマトのテーマ」のアレンジ曲。収録タイムは、1分12秒。

 ストリングスのイントロから始まり、ブラスがテンポよく「ヤマトのテーマ」を奏でている。優雅なストリングスがドラマ性を表し、勇ましさのあるブラスがヤマトの力強さを表現している。

 (16)敗戦の艦長、土方 M-24

 ゴーランド艦隊を波動砲で撃滅した土方艦長の手腕をヤマト乗組員が見直すシーンで流れた曲。収録タイムは、30秒。

 明るいストリングスの音色に爽やかなブラスの音がアクセントとなっていて、”これぞヤマト”感たっぷりの響き。ラストの「ヤマトのテーマ」のメロディーに希望を感じる締めくくり。ブリッジほどの短い旋律の中にも「ヤマト」ならではの音が込められている。

 (17)テレザート上陸作戦 M-25

 テレザート星にテレサの姿が映し出されるシーンで流れた曲。「オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト Part2」(34)「神秘のテレザート星」と同一曲。収録タイムは、46秒。

 出だしのピアノが印象的なものの本編での使用は後半部から。神秘的さを醸しつつ新たな展開を予感させるメロディーとなっている。

 (18)テレザート上陸作戦 M-27

 テレザート星に空間騎兵隊が降下するシーンで流れた曲。収録タイムは、40秒。

 ハープの音色が美しい楽曲で、心がゆったりとするような広がりのあるメロディー。楽曲のイメージからは空間騎兵隊の姿はなかなか想像し難いが、宇宙空間を降下する様を見るとなかなかにお似合いのBGM。

 (19)テレザート上陸作戦 M-29

 楽曲タイトルは、「ヤマト勇ましく」。テレザート星に降下した空間騎兵隊の前にザバイバル率いる戦車隊が現れるシーンで流れた。収録タイムは、1分15秒。

 リズミカルなブラスの音が戦い前の勇ましさを表現しており、高揚感のあるBGM。リズミカルさの中にも感情を誘うメロディーが快く鳴っている。

 (20)テレサの祈り M-29A

 曲のタイトルは、「テレサのテーマ」。「宇宙戦艦ヤマト2 オリジナルBGMコレクション」(33)曲目に収録のものと同一。収録タイムは、1分19秒。

 テレザート星に降り立った古代らが地下鍾乳洞の奥に幽閉されているテレサを発見するシーンで流れたBGM。未知なる惑星を探索する不思議な緊張感を経て突如現れる神秘的な女性の姿までを、ドラマチックかつ美しく表現している。前半の抑え気味なストリングスの音色が後半にパーッと花開く様がお見事。

 (21)テレサの祈り M-30、31

 楽曲名は「テレサ愛のテーマ」。オリジナルBGMコレクションに収録のものと同一。収録タイムは、2分24秒。

 古代らによって幽閉から解放されたテレサが、テレザートがどのようにして白色彗星に支配されたかを説明するシーンのBGM。憂いを帯びた美しいメロディーがテレザートの悲しい結末を物語っており、言葉よりも切なさと哀愁を感じさせてくれる曲。

 (22)テレサの祈り M-31A

 「私はあなた方が全宇宙の人々のために戦い抜く、その勇気のために祈り続けます」とテレサが告げて去るシーンから、テレザート星からヤマトが白色彗星に向けて発進するシーンまでのBGM。収録タイムは、1分25秒。

 儚く優雅なテレサのテーマから重々しいヤマトのテーマへと変化している演奏。ストリングスとハープがメインとなっているため、美しい音色の重なりが印象的。

 (23)デスラー総統 M-32

 パイプオルガンによる「白色彗星」のテーマのアレンジ・バージョン。収録タイムは、1分41秒。

 速い演奏の次に遅い演奏となっているアレンジで、劇中では白色彗星の操縦室の「出力レベルアップ!」「出力120%!」と号令のかかるシーンで流れた。パイプオルガンの厚みのある響きの中にも、速い演奏が白色彗星の進撃の勢いが感じられるBGM。

 (24)デスラー総統 M-34

 ご存知デスラーのテーマといえばこれ!の「デスラー 襲撃」のメロディー。この曲を聴くと、瞬間物質移送機を使って次々と駆逐艦が出現するシーンと白兵戦のシーンが思い浮かぶ。収録タイムは、2分35秒。

 「さらば 音楽集」に収録のものは、パーカッションのリズムが特徴的であるものの、こちらの方はストリングスの弦の響きがメインとなっているためか、ブラスとの掛け合いも美しく、よりデスラーの印象が残る演奏となっている。

 (25)デスラーの死 M-39、40

 (26)デスラーの死 M-41

 (27)医務室にて〜愛の涙 M-44

 (28)地球艦隊の反撃 M-45

 (29)人類の運命 M-49

 (30)我々のヤマト M-53

 (31)都市帝国 M-54

 (32)ユキの最期 M-56

 (33)ユキの最期 M-57

 (34)突撃 M-59

 (35)超巨大戦艦の出現 M-64

 (36)永遠の生命 M-65

 (37)永遠の生命 M-66

 (38)永遠の生命 M-66A

 (39)大いなる愛 M-69

 (40)大いなる愛 M-70

 (41)真赤なスカーフ

 (42)宇宙:宇宙の神秘

 (43)ヤマト:ヤマト起つ!

 (44)神秘的なヤマト (シンセ無しVersion)

 (45)白色彗星:戦いのテーマ

 (46)白色彗星:出現と進撃

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