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《 YAMATO SOUND ALMANAC 1980-I ヤマトよ永遠に 音楽集PART1 》

 (1)新宇宙

 「永遠に」は、敵の母星を目指してこれまでの作品よりも遥か遠い距離を移動していて、そのそれまでの宇宙と異なる宇宙空間を表現しているのがこの曲。宇宙の神秘さと広大さを表すシンセサイザーとスキャットのみで奏でられている。スキャットは、「ヤマト」ではこの人、川島和子さん。

 新ワープ航法により、一度にワープ出来る距離が長くなった為に遥か40万光年の旅も短時日で移動出来るようになった。…というか、映画ではその辺の時間軸が描かれていないので40万光年がどれだけの遠さなのか今一つ掴みかねるのだが、この曲の表す宇宙は壮大な広がりを持っている。一息に心が新宇宙へ飛ぶ曲。

 (2)未知なる空間を進むヤマト

 『永遠に』から生まれた音楽で”よくぞやってくれました!”と、パシッと膝を叩いて喜んだ曲。1分58秒という短いタイムだが、メインテーマ『宇宙戦艦ヤマト』を実にかっこよくアレンジしていて、まさしく未知なる空間を格好良く突き進むヤマトを音楽で表現している。

 この曲は『完結編』でも水の惑星アクエリアスからヤマトがディンギル艦隊に追われて緊急発進する際にも使用されていて、見ている私に一気にドキドキ感とワクワク感を与えてくれた。ヤマトを表した音楽は重厚感のあるものが多い中で、この曲は疾走感に溢れ、ドラマ性がある。ヤマトにもキャラクター性というものがあるならば、この曲は動きのある曲として、ヤマトをかっこ良く演出している。

 ヤマトのヤマトたるヤマトらしい曲として一番好きな曲。

 (3)重核子爆弾

 「暗黒星団帝国」のテーマのオーケストラバージョン。タイトルのごとく重みのある演奏となっている。

 重核子爆弾は、全生物の体に外傷一つ付けずに脳細胞だけを死滅させるという恐ろしい武器。暗黒星団帝国は、これを地球に打ち込み、地球人類の体を手に入れようとした。このオーケストラバージョンは、そんな恐ろしい武器の内なる怖さを表現している。

 (4)愛し合う二人

 戦火の中で抱き合う古代とユキのシーンのテーマ。暗黒星団帝国の攻撃を受け、古代進は有人機基地で使用可能なコスモタイガーを探す。ユキは、古代守より命令書を託され、進のいる有人機基地へ行き、そこで二人は再会する。互いの無事を確かめ合うようにしっかりと抱き合う二人の為のテーマ。

 何と言っても戦いの最中の抱擁なので、二人の愛のテーマとはいえどことなく憂いを帯びたメロディーとなっている。二人の後ろで燃え盛る炎がこの抱擁が束の間であることを示し、この後に待ち受ける二人の運命をも示しているよう。憂いを帯びつつ大人っぽいピアノの旋律が美しい曲。

 (5)傷ついた戦士たち

 地球が暗黒星団帝国の攻撃を受けている中、英雄の丘にヤマトの乗組員がポツポツと集まって来るシーンで流れた曲。ヴァイオリンの重みのある調べが一夜にして変貌した地球の哀しさを表現している。

 この曲は、手元にヤマトがなく成す術もなく打ちひしがれている古代たちの心情がよく表れている。酒瓶を抱えて悔し涙を流す佐渡先生や、負傷しながら駆けつけた島など乗組員の誰もが心と体に傷を負って英雄の丘から炎の海と化した地球を見つめた。哀愁を感じるシーン。

 (6)制圧される地球

 突然の攻撃を受け、防衛軍は戦力を終結させるも、地球はまたたく間に制圧されてしまう。その圧倒的な力を誇る暗黒星団帝国に地球が制圧されてゆく勢いを表現した曲。

 テンポの早い曲で、弦楽器と打楽器の攻防が戦いの激しさを物語っている。こういうテンポの早い曲は、「未知なる空間を進むヤマト」と共に「永遠に」の特徴的な音楽。敵側のテーマの多彩なアレンジがドラマを作っている。この曲は、ドラムの音が特徴的。

 (7)別れ

 古代とユキの「別れ」のテーマ。古代とユキの別れのシーンは、「永遠に」では欠かせないシーンの一つとなっているが、それまで離ればなれになったことのない二人が別れてしまうシーンは、いつ見ても胸が締め付けられる。その古代とユキの心の悲しみを切々とバイオリンが奏でている。

 あっては欲しくない「別れ」のテーマだけに、悲しみが深い。古代とユキの心中を思うと、心から悲しくなる。

 (8)暗黒星団帝国

 低音がベースとなっている不気味な静けさを持つ「暗黒星団帝国」のテーマ。暗黒星団帝国は、白色彗星のような徐々に真相が明らかになる敵とは違い、突如現れてその正体も目的も不明のままに一夜にして地球を制圧した、圧倒的な脅威を誇る敵。このテーマは、その正体不明な敵の不気味さをよく表している。

 「暗黒星団帝国」のテーマは、アレンジを変えて様々なシーンで使用されているので、劇中最も耳にするテーマの一つ。どのアレンジでも低音の魅力は失われず、メインとなったこの「暗黒星団帝国」のテーマのメロディーがしっかりと出来上がっていることが分かる。

 (9)サーシャ(澪)(ミオ) -出逢い・幸せ・わかれ -

 古代守とスターシャの娘、サーシャのテーマ。

 「出逢い」は、真田澪として育ち、イカルスにあるヤマトで古代進を始めとする乗組員と初めて出会った時の曲。ギターとピアノがサーシャの清楚な美しさを奏でている。

 「幸せ」は、ヤマトで束の間の青春を感じているサーシャの気持ちを表した曲。叔父である古代進への弾むような明るい感情が表現されている。

 「わかれ」は、一人敵の本星に残ったサーシャの切なく寂しい気持ちが込められた曲。バイオリンの響きが、サーシャの寂しさで一杯となった感情を歌い上げている。

 (10)のこされて

 こういった状況の曲は、ある意味では宮川泰氏のもっとも表現のしやすい曲かも知れない。SF的な描写は一切なく、地球上に残された雪の心理描写を表している曲なので、宮川泰氏らしい人間味あるメロディーを聞くことができる。

 ギターとバイオリンがメインとなって奏でているこの曲は、タイトルの「のこされて」というイメージよりも、雪から見たアルフォン少尉のテーマという感じがある。敵の将校から思いを寄せられ苦悩する雪が思い浮かぶ。

 (11)黒色銀河

 男性コーラスが特徴的な曲。低音の男性コーラスがレーダーすらも効かぬ黒色銀河の深い闇を表現していて、行く手に待ち構えているものをその闇の中に押し隠しているかのような未知なる部分を表現している。低音の男性コーラスの響きが「無限に広がる大宇宙」の女性スキャットの対局にある美しさ。

 この黒色銀河では、澪が自身の能力を活かしてヤマトの進路を導くなど、見せ場のあるシーンが続いた。この黒色銀河の先には、目映いばかりの白色銀河が広がっているのだが、その白色銀河の存在は誰にも予測は付かなかった。深い闇と手探り状態のヤマトを表した黒色銀河のテーマ。

 (12)キーマン少尉

 アルフォン少尉のテーマ。「のこされて」をギターとハープのデュエットで演奏した曲で、しんみりと哀愁漂う雰囲気となっている。

 「のこされて」がアルフォンから想いを寄せられている雪を表現している曲ならば、この曲はまさにアルフォンの心中にスポットを当てた曲。同じメロディーではあるが、ギターとハープの響きがアルフォンの人知れぬ想いを表現している。

 ボーナストラック(13)序曲〜宇宙のテーマ「合唱組曲 宇宙戦艦ヤマト SIDE A」

 混声合唱にて「ヤマト」の音楽を表現しているアルバムの1曲目は、この曲「序曲」よりスタート。

 曲の構成のベースは、「交響組曲」の「序曲」とほぼ同じ。「交響組曲」の構成をおおまかに説明すると、「サスペンスA」のメロディーの後に「無限に広がる〜」のスキャット、「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ、「無限に広がる〜」のメロディーと「ヤマト」のテーマの掛け合わせという流れ。「合唱組曲」の構成は、冒頭は合唱用の新たなメロディーにて宇宙のイメージを表現、続いて「無限に広がる〜」の合唱、「ヤマト」のテーマの合唱、「無限に広がる〜」の合唱という流れ。

 合唱による「ヤマト」の音楽の表現は、一風変わった新鮮さがある。その第一印象となるこの1曲目は、「ヤマト」音楽の肝心要の「無限に広がる〜」と「ヤマト」のテーマを合唱で表現しているので、予想以上のインパクトさがある。伴奏のピアノのリズムがなければ若干聞き取り難い感じを受けつつも、混声合唱がメインとなり「序曲」を歌い上げている。

 ボーナストラック(14)ヤマト誕生〜宇宙戦艦ヤマト

 アルバム丸ごと「ヤマト」の歌と曲を合唱で表現しているという、音楽的試みの意識の高いアルバムから、先ずはこの曲「ヤマト誕生 〜宇宙戦艦ヤマト〜」。

 出だしは、「交響組曲」から「誕生」のメロディーを男性の低いパートからスタート。ピアノの伴奏を挟み、徐々に音階が上がり、満を持して「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ。男性の合唱と女性の合唱がバランスよく響いており、男性パートの裏では女性の合唱によるスキャットが。また、女性パートの裏では、「ルルル…」という男性の合唱の低音が楽曲に厚みをつけている。

 合唱ゆえにお行儀良くまとまった感じの歌に仕上がっているが、そういう上品な雰囲気にも「ヤマト」のテーマは似合っている。

 ボーナストラック(15)イスカンダル

 「イスカンダル」のメロディーをピアノの演奏と共に女性コーラスが美しく奏でている合唱アレンジ。

 「イスカンダル」は、ヤマトが激しく苦しい戦いの果てに辿り着いた惑星で、オリジナルのメロディーには、地球の救いとなるイスカンダルの美しさと愛情といったものが表現されてあり、合唱バージョンとなってもメロディーの美しさはそのまま。

 前半のスキャット部が、透き通るような美しさで心洗われる思い。

 ボーナストラック(16)試練

 アルバム「交響組曲」の「試練」の曲をベースとした合唱アレンジ。

 途中に男性コーラスによる「白色彗星」のテーマを織り込み、また終盤には低音で「ヤマトのボレロ」を静かにコーラスして終えている。

 「パヤ パパヤパヤ♪」というコーラスが印象的で、合唱で演奏しているといった趣きの曲。こういうアレンジだと、作品を重ねるごとに新たなテーマを加え、その作品ごとの「試練」を作ることが出来るように思う。ヤマト側のテーマと敵側のテーマの掛け合い。

 ボーナストラック(17)白色彗星のテーマ

 「さらば」と「2」で登場した強大な敵、白色彗星帝国のテーマの合唱アレンジ。オリジナルは、パイプオルガンが重層なメロディーを奏で、白色彗星の見たままの強さと内なる不気味さを表現している名曲。

 合唱アレンジでは、男性パートがメインとなってメロディーを重厚にコーラスしている。女性の低音によるコーラスも厚みと幅をつけており、限られたメロディーの中で豊かな表現力が盛り込まれている。

 ボーナストラック(18)想人〜星に想うスターシャ

 前半に「想人」、後半に「星に想うスターシャ」という構成の合唱アレンジ。

 女性の独唱による「想人」がなんとも綺麗。メロディーの愁いさがそのまま奏でられてあり、低音の男性コーラスのハミングが美しい歌声を引き立てている。

 「想人」のメロディーが一通り歌われた後、すぐに「星に想うスターシャ」へと。「イスカンダルの〜♪」と男性コーラスによる歌から始まる。「傷つきながら〜♪」と女性コーラスが歌い、徐々に盛り上がりながら混声合唱へと高まっていく。
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