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《 オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト Part2 》

 アルバムレビュー

 思えば「2」は音楽に関しては不遇な作品で、音楽集がない。作品の存在そのものが簡単に言うと結末を変えた「さらば」のTV版であるので、音楽も「さらば」で作られたテーマのアレンジで占められており、また作中では「ディスコ・ヤマト」が使用されたりして、かなり実験的なことが行われた。そういった事柄を考えると、この「オリジナルBGMコレクション」は、「2」の唯一の音楽集的な立場であるという気がする。

 とはいえ、やはりこのアルバムはBGM集。1曲のタイムが短く、1分未満の曲も多く、一つのテーマを掘り下げて聞きたいという欲求には残念ながら応えてくれないが、「2」の作品の雰囲気を知るにはやはりこのアルバムは適している。映画とは設定の異なっている各シーンをBGMが端的に表現しているので、映画にはない「2」にしかない作品の雰囲気といったものを音で表現している。

 1枚のアルバムとして聞くと、曲順のまとまりが欠けているのが気になるところ。しかし、1曲ごとに聞くと、短い曲ばかりながら宮川泰氏の特長がよく表れている。作品の性格付けをも担った、思いがけず重要な立場を担っているBGM集だと思う。

 (1)宇宙の静寂

 音とメロディーを聞いてすぐに”これは「ヤマト」の宇宙だ!”と分かる「ヤマト」の宇宙空間を見事に表現している曲。

 静寂は、音の溢れている地上では安心感をもたらすことが多いが、音の伝わらない宇宙では、未知なる恐怖もその闇の中に潜んでいる。その無限に広がる宇宙の闇が表れている「ヤマト」ならではの宇宙の曲。

 (2)宇宙の神秘

 「無限に広がる大宇宙」をアレンジした曲で、バイオリンとピアノがメイン。物悲しさが漂う出だしから、落ち着いたピアノの音が入り、少しずつ音階が上がっていって、後半はバイオリンの演奏でしっとりと終わる。シリーズの冒頭の音楽として感銘深い曲。

 (3)イスカンダル

 地球に救いの手を差し伸べてくれた愛の星・イスカンダルのテーマを平和と愛を象徴するテーマとして広がりのある曲にアレンジ。

 イスカンダルという固有の星に縛られない優しさに満ちた広がりのある演奏となっている。

 (4)無限に広がる大宇宙

 もはや多くの説明は必要としないシリーズの冒頭になくてはならない名曲。「無限に広がる大宇宙」のインストゥルメンタル。

 この曲は、宇宙の壮大さと「ヤマト」が一貫して伝える愛と生命の繋がりが、短いメロディーの中で見事に表現されており、深い感銘を受ける。この曲をバックに語られるナレーションに心は一気に「ヤマト」の世界へと飛ぶ。

 (5)ヤマトのテーマ

 音楽面の「ヤマト」の顔「ヤマトのテーマ」のインストゥルメンタル。爽やかなブラスの出だしからバイオリンへと。管楽器と弦楽器の交互に奏でるメロディーが自然と気持ちを沸き立たせる有名過ぎるテーマ。

 この曲は、アレンジ次第で様々な表情を持つ曲で、喜怒哀楽の表現を感じ取ることができる名曲。このインストゥルメンタルは、ヤマトのポジティブな表情を表現しており、前向きな意欲が感じられるアレンジとなっている。

 (6)ヤマト起つ!!

 重々しいシーンにふさわしいBGM。ヤマトの発進シーンで流れ、彗星帝国への突入前のシーンでも使用され、重大な使命を背負うヤマトの重々しさを表現している。

 この曲を聞くと、”頼みの綱はヤマト”といった祈りのような思いが込み上げて来る。音楽の持つイメージ力といったものが感じられる。シーンとがっちりと合った時、感動的ですらある曲。

 (7)ヤマト勇ましく

 戦闘シーンのBGM。「2」は、白色彗星の強力な武器に苦戦を強いられるシーンが多く、そういったシーンで活躍した曲。

 解説書には「血湧き肉踊る迫力」と書いてあり、確かに躍動感のあるリズムとなっている。

 (8)ヤマトの闘い

 「ヤマト」にしてはアップテンポなリズムの曲。この曲は、戦闘準備のシーンや活動的なシーンでよく流れたので、聞くとすぐにピン!と来る人も多いと思う。

 このようなアップテンポな曲は、「ヤマト」の初期の作品では多く聞かれ、その延長線上で”ディスコ・ヤマト”が出来たのかとつい推測してしまうが、こういった曲は「ヤマト」のクルーの若々しさをも表現していいるので、こういった曲が入っているところがBGM集の良さだと思う。

 (9)傷ついたヤマト

 この曲は、敵の攻撃を受けて傷つき孤立しているヤマトを表現するBGMとして度々流れた曲。この曲が流れると、この先はどうなるのかと不安な気持ちになった。「ヤマト」らしい音楽の一つ。

 (10)立ち上がれ!! ヤマト

 「ヤマトのテーマの中でも希望と期待を表現する貴重なBGM」と解説書にある、その通りの曲。「ヤマトのテーマ」のテンポ速めの明るいアレンジ。

 本編中はもとよりCMに入る前またはその回のラストの締めのBGMとして、何気なく何回か耳にしている曲だと思う。この曲を聞くと、「地球の命運はヤマトにかかっている!」という期待混じりの希望が自然と胸中に沸く。

 (11)デスラーのボレロ

 「2」の名場面。傷つき倒れた古代を庇うユキの姿を見たデスラーが「私の目には愛する者の姿が映らなかった…」と呟いたシーンで流れた曲。ボレロのリズムが、劇的なまでに変化したデスラーの心情を雄弁に表現している。

 1分4秒という短い曲で、出だしが思っていたよりも速いテンポのように感じるが、徐々に終盤に向けて重みとスケールの大きさを感じさせるゆっくりとしたテンポになっていく。印象的な曲。

 (12)瞑想

 デスラーの孤独な心情を表現している曲。元のテーマは「デスラー 孤独」。ストリングスとピアノが哀愁のあるメロディーをしっとりと奏でている。

 この曲は、私人としてのデスラーの孤独な心を描写するBGMとして「2」以外でも度々使用された。解説書にも”名曲”とある。

 (13)デスラー戦法

 復讐の鬼と化したデスラーがヤマトに容赦なく襲いかかる攻撃シーンで流れたBGM。「デスラー 襲撃」と同じテーマで、演奏タイムも同じなのだが、演奏が微妙に異なっている。BGM集収録のものは、全体的に音に厚みが増し、低音が効いて太くなった感じを受ける。

 「デスラー 孤独」と並んでこの曲もデスラーのテーマとして欠かせない曲。特にこの曲は、登場シーンに欠かせず、艦隊を率いて現れるデスラーの存在感を演出するのと共に脅威さをも表していた。

 (14)葛藤

 イントロが聞き慣れていないので「ヤマト」らしくないイメージを受ける曲だが、中盤からお馴染みのデスラーのテーマが流れるので、ホっとするのと同時に限られたデスラーのテーマの中から多彩な表情を付けようと努めている曲という印象を受ける。

 解説書によると「デスラーの復讐の形相を表す時等に使われた曲」とあり、それがどうしてタイトルが「葛藤」なのか?とちょっと首を傾げてしまうのだが、曲自体にはっきりとした性格付けが感じられないので、曲のイメージから「葛藤」と付いた印象を受ける。

 同じフレーズの繰り返しが印象的。このフレーズを聞くだけでデスラーの曲とすぐに分かる。

 (15)幽閉

 サーベラーの企んだ罠により白色彗星帝国の鉄格子内に監禁されたデスラーの心情を表現している曲。演奏タイムは、44秒。

 ヤマトを追い詰めておきながら白色彗星帝国へ無理矢理帰還させられてしまったデスラーの暗い感情が深く淀んでいるようなBGM。

 (16)好敵手I

 「デスラー 好敵手」のアレンジ。出だしがフォークミュージックのギターのような音色で始まり、すぐにストリングスを中心としたメロディーが展開される。合間に管楽器を挟みつつ、同じフレーズを繰り返しながら徐々に曲が進行していくという仕上がり。

 実に丁寧なアレンジだなぁ…と感動した曲。ストリングスがメインの為か割と爽やかさのある響きとなっているが、フレーズの丁寧な繰り返しにより、曲が印象に残り且つ重みが保たれている。流石のアレンジ。

 (17)古代とデスラーの友情

 「デスラー 好敵手」のアレンジ。だが、曲の雰囲気を残しつつだいぶ御色直しをしたアレンジとなっている。

 デスラーのヤマトへの憎しみが消えた後の心境が感じられる曲になっている。トランペットの音が伸びやかで、古代とデスラーの間に生まれた男同士の奇妙な友情が感じられるような曲。

 (18)好敵手II

 解説書に「宇宙戦艦ヤマト2のエキストラバージョンより」という説明のある曲。「エキストラバージョン」とは何を指しているのか分かりかねるが、曲は「デスラー 好敵手」のアレンジ。

 「好敵手」なので、トランペットがメインとなりオリジナルよりも軽めにそして少々速めに演奏されている。そして何といっても特徴なのは、出だしのエレキギターの音。一瞬、刑事ドラマかサスペンスドラマか!?というような雰囲気の出だしとなっている。

 (19)追憶

 こちらも「好敵手II」と同じく「宇宙戦艦ヤマト2のエキストラバージョンより」という説明のある曲。

 「追憶」というタイトルとイージーリスニング風の曲のイメージから、ついぞデスラーと古代の友情を表現している曲だとは思わなかったが、解説書には「それぞれの安らぎを得て遠く去った友を想う時に流れるであろう」とあり、戦いあった二人が時を経て互いを思い出す時間をイメージした曲のよう。

 とはいえ、こんなに優雅な曲が二人の為に用意してあったとは驚き。曲の雰囲気は、確かに「2」のものなので、作中のどかなシーンで当てはまる曲だと思う。

 (20)宇宙の脅威

 「白色彗星」のテーマをアレンジした曲。ピッチが早く、白色彗星の迫力よりも迫り来る危機感が感じられるアレンジ。ベースとなっているのは、パイプオルガンでその周囲でブラスが煽るように演奏している。

 (21)出現と進撃

 作中よく耳にする白色彗星の出現と進撃のテーマ。画面に白色彗星の絵と共にこのテーマが流れると、進撃の勢いがよく伝わって来てBGMの効果がよく表れていた。47秒という短い演奏タイムの中に明確なテーマが奏でられている。

 (22)彗星帝国艦隊出撃!

 彗星帝国の艦隊が地球防衛軍を撃滅する攻撃シーンと都市帝国のベルトリング攻撃のシーンで流れた曲。「都市帝国」のアレンジ。ドラムがフィーチャーされ、バイオリンの速い演奏が緊張を煽り立てている。

 (23)戦いのテーマ

 激しい戦いのシーンでよく流れた曲で、「2」の戦いを印象づけている曲。「都市帝国」のアレンジ。

 「都市帝国」のテーマそのものが戦いのイメージのある曲なので、さらにテンポを強調していると激化した戦いのイメージとなる。ゴーランド艦隊戦、バルゼー艦隊戦でもこの曲が流れた。

 (24)彗星帝国大帝ズウォーダー

 ブラスにより奏でられているズウォーダーのテーマ。「都市帝国」のアレンジ。演奏タイムは39秒。

 ズウォーダーと言うと、豪快な笑い声が印象に残っているが、この曲はそのズウォーダーの人となりを端的に表現している。解説書には、「ズウォーダーの凄まじい執念を現す最高の曲」とある。

 (25)大いなる愛

 「たとえ地球が無事生き残って帰れても、あなたのいない地球なんか…私には何の意味もないわ…」というシーンで流れた曲。ユキが生きていてはっきりとこういう台詞を言うところが映画とは違うところ。

 静かに始まり徐々に盛り上がっていく演奏。1分59秒というタイムの中で「愛」のドラマを奏でている。

 (26)再会

 地球で久しぶりに再会する古代とユキのさわやかな恋人同士を表現している曲。「大いなる愛」のアレンジ。

 メロディーの良さが光り、このような明るい曲調のアレンジでも違和感がない。結婚式を控えた古代とユキの再会シーンは微笑ましく、またこの曲は地球の目覚ましい発展も併せて表現している。

 (27)想いー星空の彼方に

 「大いなる愛」のアレンジ。古代とユキの信じ合う愛を表現し、また地球への望郷の想いを表現している曲。

 「懐かしさ」を表しているとのことで、素朴な雰囲気のある演奏となっている。懐かしさは同時に寂しさも含んでいるので、聞いているうちに思わず切ない気分になってくる。

 (28)愛の涙

 白兵戦でデスラーと対峙した古代は銃を構えようとするが、傷の痛みで気を失い倒れる。そこへユキが飛び出し、全身で古代を庇う。ユキの頬を愛の涙が伝う。

 このシーンは、「2」の名シーンの一つで、私的に最も感動的なシーン。子供の頃にテレビでこのシーンを見て一気に「ヤマト」に引き込まれた。そのシーンを盛り上げたこの曲は、デスラーに衝撃を与え、古代とユキの愛の姿を強く印象づけた。演奏タイムは、47秒。

 (29)愛のメロディー

 BGMアレンジとなった「大いなる愛」。曲の出だしがサビから始まるので、いきなり涙腺が緩む不意打ちのようなアレンジとなっている。激しい戦いを終え、万感の思いを込めて宇宙を見つめる「2」のラストに相応しい曲。

 (30)アンドロメダ

 新造戦艦アンドロメダのテーマ。「アンドロメダ」のBGM用アレンジ。演奏タイムは1分30秒。

 地球の復興のシンボルであるアンドロメダの勇ましさと明るさが表現されており、期待感が前面に出ているメロディーに爽やかな気分になる曲。マーチ風のリズムに乗って流れるような綺麗なメロディーが印象的。

 (31)ヤマトオープニングテーマ

 この曲を聞くと心が震える。使命と責任と期待を背負って地球を飛び立つヤマトの姿が脳裏に浮かび、感動で胸が一杯になる。どんなに数多くの台詞を用いようとも言い表すことのできないヤマトの勇姿がたった1分29秒の演奏タイムの中に見事に詰め込まれている。「2」のみならず各話のヤマトの発進シーンを見るだけで、作品に惹き付けられること間違いなしの名曲。

 (32)ヤマト再会

 トランペットがゆっくりと「ヤマトのテーマ」を奏でている情感のある曲。ヤマトに込められた熱い思いがじっくりと込み上がってくる。

 地球への帰還後バラバラになっていた栗組員が志を一つにして再びヤマトに集結した際のテーマ。また、乗組員の死を乗り越えていく姿を表現する曲としても流れた。

 (33)テレサのテーマ

 テレザート星でたった一人で祈りを捧げていた神秘的な女性、テレサのテーマ。憂いのある美しさにヤマトの乗組員はしばし言葉を失って見とれた。

 テレサは、テレザート星の都市の崩壊と関わる悲しい過去を持っていて、その線の細い美しい容姿には、常に悲しみがまとっていた。テーマ曲も悲しみを帯びた神秘的な雰囲気のメロディーとなっている。

 (34)神秘のテレザート星

 かつて宇宙とオアシスと呼ばれ、激しい戦いの末廃墟と化したテレザート星の暗い運命を表現している曲。テレサが超能力で湖の水を裂いて古代たちを導いたシーンでこの曲が流れた。演奏タイムは43秒。

 出だしのキラキラとした音色と続く低い音色のメロディーのアンバランスさが神秘さを醸し出している。テレサの力と共にテレザート星も神秘に満ちた不思議な存在。

 (35)テレサ愛のテーマ

 島を想うテレサの愛のテーマ。どことなく寂しげで悲しげなメロディーの中に愛の安らぎが感じられる美しい曲。

 度重なる通信の末、テレサと島はお互いに愛を感じるようになった。テレサの念がヤマトの通信機を破壊し、真相を知る為に古代は島にテレサに会いに行くように命じる。愛を確信した島は、テレサを抱きしめ放さない。床に転がったヘルメットからは古代の「戻れ島!ヤマトにはお前が必要なんだ!」のコールが…。

 このシーンの後、テレサが登場するシーンでは度々このテーマが流れ、テレサの島への愛を印象付けた。

 (36)エンディング各種

 BGMの真骨頂「エンディング各種」。主にCMに入る前やその回の締めとして流れたエンディングが詰め込まれている。ざっと数えて13種。ヤマトのテーマを始めとする様々な曲のテーマのアレンジが、ほんの短い演奏の中に喜怒哀楽を表している。

 (37)真赤なスカーフ

 ストリングスのみでしっとりと奏でられている「真赤なスカーフ」のアレンジ。「2」の終盤の命の重みが伝わって来る演奏。

 「真赤なスカーフ」は、アレンジしだいで歌謡曲風にも重みのあるシーンに似合うBGMにもなる名曲。それは、メロディーの持つ深い味わいが、聞く人の心に届くからではないかと思う。
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