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《 「題名のない音楽会/日本の巨匠(5)宮川泰」の感想 》

 データ

放送日:2012年11月25日 午前9時 テレビ朝日

ゲスト:宮川彬良、ささきいさお
司会:佐渡裕、本間智恵(テレビ朝日)
演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団、他
指揮:金聖響

<演奏曲>
(1)「宇宙戦艦ヤマト」テーマ曲
  作詞:阿久悠、作曲:宮川泰、歌:ささきいさお
(2)「ヤマトのボレロ」
(3)「夕日に眠るヤマト」
(4)「哀しみのヤマト」
(5)「悲愴なヤマト」
(6)「ブラックタイガー」
(7)「無限に広がる大宇宙」
(8)「銀色の道」
  作詞:塚田茂、作曲:宮川泰、歌:ささきいさお

 レビュー

 11月、待ちに待った『宇宙戦艦ヤマト2199』のオリジナル・サウンドトラックが発売され、それに合わせて「ヤマト音楽団大式典2012」が開催され、またDVD&blu-ray第3巻が発売されたその週末にテレビ朝日の長寿番組「題名のない音楽会」にて『2199』の音楽担当である宮川彬良さんがゲスト出演され、父の宮川泰さんが作曲された『宇宙戦艦ヤマト』の音楽についてユニークにハッピーにそして息子だからこその鋭いツッコミを交えた楽しい演奏と解説が披露されました。

 番組の放送時間は30分間。しかし演奏の合間に交わされるトークの編集の繋ぎを見ると、会場ではもっともっとたくさんのことを話されていた模様。彬良さんはお父さん譲りの場を盛り上げるお喋りが上手な方ですので、おそらくトークをノーカットで収録していたら倍以上の時間がかかったのでは?と思えるくらい「ヤマト」の音楽について終始明るく乗りに乗って話されていたのが印象的でした。

 全8曲中、(5)曲目までは主題曲「宇宙戦艦ヤマト」のテーマの展開についての解説。子供の見るアニメーションの主題曲にしてはマイナーコードだけで展開しているので、せめて出だしぐらいは明るい雰囲気にと工夫しているのがスゴイところといった話や、ボレロ、西部劇調のアレンジの話、同じテーマで「哀しみ」と「悲愴」の二つを作り分けている話や、(6)「ブラックタイガー」では「ウエスト・サイド・ストーリー」や「恋のフーガ」の影響が見られるといった話などなど。ラストの曲の(8)「銀色の道」は、宮川家のルーツにまつわる曲となっていて、曲に込めた思いが伝わってくる感動的な曲で締めくくりとなっています。

 合間には、過去に宮川泰さんが出演された際の「題名のない音楽会」の映像が流れ、羽田健太郎さんとの3ショットや父から息子への言葉などが映し出され、ほんのちょっと切なさの入り交じった温かい気持ちになれる内容でよかったです。大きな功績を残した父親の解説をするというのは、他人には分からない気苦労があるのではないかと想像するのですが、息子だからこそ遠慮なく言える部分があったり、また同じく息子だからこそ大らかに誇らしく明るく語れる部分もあったりで、血の繋がりと音楽の繋がりによってより固くしっかりと繋がっている親子の絆が感じられるお話の内容となっていてよかったです。

 父と同じ音楽の道を進み、いつかどこかで父の作った音楽と「音楽」という共通言語で正面から向き合わねばならないタイミングが必ずあった筈。長い人生のどこかで再びそのタイミングが訪れるかも知れませんが、しかし、現時点に於いてそのタイミングが『宇宙戦艦ヤマト2199』であったことを、私は心から嬉しく思います。


2012年12月03日 ヤマトミュージック管理人 久保田r