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《 宇宙戦艦ヤマト2199 40th Anniversary ベストトラックイメージアルバム 》

 アルバムレビュー

 ヴァイオリニスト・ミュージシャンの葉加瀬太郎さんが音楽総監督として大人向けの音楽を発信しているHATSレーベルのアーティストとコラボしたアルバム。収録楽曲は、完全新作劇場映画「宇宙戦艦ヤマト2199/星巡る方舟」のメインテーマ曲の「宇宙戦艦ヤマト2199」の他、アルバム「交響組曲」から6曲、「さらば宇宙戦艦ヤマト 音楽集」から6曲をカヴァー。宇宙戦艦ヤマト2199製作委員会公認のオフィシャルアルバム。

 「完結編」公開当時に日本でトリビュート・アルバムが流行していたならばおそらくプロデューサーの手でいち早く製作していたのではないかなぁ…と思える内容のアルバム。長年の時を経てテレビシリーズから40周年を記念した年にリメイク作品の「2199」の新作映画に合わせて製作となったのも、ここに来てようやく「ヤマト」の音楽が多様な演奏家によって広まる機会を得たという証しであり、胸に感慨深いものが込み上げる次第。

 様々なアーティストが参加しているため、アルバム全体のイメージのまとまりといったものはなく、1曲ごとに音と演奏を楽しむというスタイル。曲を手掛けたアーティストによって表現方法が異なるため全体で捉えると散らばっている感じはあるが、1曲ごとに聞いて行くとアーティスト独自の豊かな表現力に出会える。劇伴音楽とは違った音楽の楽しみ方と触れ合えるアルバムとなっている。

 純粋に音楽を聞くという部分に関しては特にツッコミはないものの、それ以外の部分に関してはやはりツッコミを入れずにはいられない。アルバムタイトルに「2199」とありながら「2199」に関する楽曲は(1)曲目の「宇宙戦艦ヤマト2199」のみ。この楽曲は「星巡る方舟」のメインテーマとなっているが、元々シリーズ全体のメインテーマとも言える曲なので、願わくば劇場作品の新曲とまでは言わないが「2199」の新曲からもう2、3曲は収録して欲しかったというのが正直な思い。それでこそ新作映画に合わせたアルバムと言えるのだろうと思うから。

 (1)宇宙戦艦ヤマト2199 (葉加瀬太郎, 宮川彬良, 羽毛田丈史)

 バイオリニストの葉加瀬太郎さんが主題歌を弾いている劇場版主題曲。収録タイムは、2分34秒。

 前奏はお馴染みの音となっているが、歌が始まる部分からリズムをハウスミュージック風の電子的なものに置き換えているので多少軽い感じのするアレンジとなっている。バイオリンの少し高めの音の歌い出しに若干の違和感はあるものの、滑らかかつ切れ味の良い音色にいつの間にか引きつけられる演奏となっていて、さすがの表現力。バックで控えめに鳴っているトランペットの音とバイオリンの音も馴染み感を添えていて良い感じ。

 尚この楽曲は、葉加瀬太郎さんが音楽総監督を務めるHATSレーベルのアーティストとコラボした「宇宙戦艦ヤマト2199 40th Anniversary ベストトラックイメージアルバム」にも収録。

 (2)序曲 (羽毛田丈史)

 (3)誕生 (鳥山雄司, 羽毛田丈史)

 鳥山雄司さんと羽毛田丈史さんによる大胆なアレンジの「誕生」。唸るようなエレキギターの響きが新たな世界観を作り出している。収録タイムは、3分49秒。

 アルバム「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」に収録の原曲と聴き比べると、面影は「宇宙戦艦ヤマト」のメロディーぐらいしかないぐらいに大胆にアレンジされているが、あの名曲をここまでロックに貫いている点では聞き応えのあるサウンド。

 原曲のストリングスの美しいハーモニーが力強いエレキギターと打ち込み系のリズムへと様変わりし、ガラっと現代的な装いに。壮大さはないものの楽器による新たな一面を知る演奏。

 (4)真赤なスカーフ (鈴木慶江, 柏木広樹, 羽毛田丈史)

 鈴木慶江さん、柏木広樹さん、羽毛田丈史さんらによる「真赤なスカーフ」の演奏。「1」のエンディング曲をしっとりと高らかに奏でている。収録タイムは、4分。

 ソプラノ・オペラ・シンガーの鈴木慶江さんが歌詞を歌うのではなく、「ルルル〜♪」というスキャットで情感豊かに歌い上げている。人の声が楽器になる、をじっくりと味わえる奥深い味わい。また、柏木広樹さんの奏でるチェロの低い音色が対極となって楽曲の足元を支え、羽毛田丈史さんの弾くピアノが全体を優しくリードしており、聞き応えのある一曲。

 (5)イスカンダル (柏木広樹)

 チェリストの柏木広樹さんによる演奏。収録タイムは5分24秒。

 出だしからチェロの迫力のある音色で「イスカンダル」のメロディーが奏でられておりインパクトは十分。一通り奏でられた後にエレクトリックなリズムと軽やかなギター、そして華やかなバイオリンの音が加わり明るく爽やかなイメージの「イスカンダル」のテーマが展開されてゆく。

 いくつもの音の重なりが美しいサウンドを作り出していて、まさに惑星イスカンダルのイメージそのもの。弦楽器独特の優雅な音の響きを楽しむことができる。終盤に入っているSEのような「ピルル…」という電子音が「ヤマト」らしさを醸しているところも嬉しい。

 (6)明日への希望 (高嶋ちさ子)

 (7)サーシャ (鳥山雄司)

 「永遠に」のヒロイン「サーシャ(澪)のテーマ」を、ギタリストであり作曲家、編曲家でもある鳥山雄司さんがアレンジし演奏している楽曲。収録タイムは、3分56秒。

 「サーシャ(澪)のテーマ」は、オリジナルでは「出逢い〜幸せ〜わかれ」の三部構成となっており、ギターのソロから始まってバイオリンのソロ、ピアノのソロへと移ってゆくパターンとなっていて、それぞれの楽器がサーシャ(澪)の内面を多角的に表現していた。ここではギターのみの演奏となっているためか、オリジナルよりも大人びた物憂さが全体を覆っていて、例えるなら旅先の見知らぬバーで見かけた孤独な女性といった雰囲気に。

 (8)白色彗星 (羽毛田丈史)

 ご存知、劇場作品「さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち」で登場した白色彗星のテーマであり、おそらく来る新作「宇宙戦艦ヤマト2202/愛の戦士たち」でも登場するであろうテーマ。アレンジと演奏は作曲家、編曲家、音楽プロデューサー等でご活躍の羽毛田丈史さん。収録タイムは、4分32秒。

 オリジナルの持つイメージを忠実に保ちながら尚且つ世界観を膨らませるアレンジとなっており、オルガンとストリングスの音の重なりがとても美しい楽曲に。中盤には混声合唱が雰囲気を更に高めており、さながら教会音楽のような重厚感。トリビュート・アルバムとはいえ、始終「ヤマト」らしいサウンドを味わえる一曲。

 (9)英雄の丘 (ウェイウェイ・ウー, 柏木広樹)

 (10)想人 (古澤巌)

 (11)デスラー 好敵手 (羽毛田丈史)

 (12)大いなる愛 (西村由紀江, ウェイウェイ・ウー, 柏木広樹)

 (13)ヤマトより愛をこめて (西村由紀江, 鳥山雄司)

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