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《 宇宙戦艦ヤマト 混声合唱とピアノ・打楽器のための合唱組曲》

 (1)序曲 〜宇宙のテーマ

 混声合唱にて「ヤマト」の音楽を表現しているアルバムの1曲目は、この曲「序曲」よりスタート。

 曲の構成のベースは、「交響組曲」の「序曲」とほぼ同じ。「交響組曲」の構成をおおまかに説明すると、「サスペンスA」のメロディーの後に「無限に広がる〜」のスキャット、「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ、「無限に広がる〜」のメロディーと「ヤマト」のテーマの掛け合わせという流れ。「合唱組曲」の構成は、冒頭は合唱用の新たなメロディーにて宇宙のイメージを表現、続いて「無限に広がる〜」の合唱、「ヤマト」のテーマの合唱、「無限に広がる〜」の合唱という流れ。

 合唱による「ヤマト」の音楽の表現は、一風変わった新鮮さがある。その第一印象となるこの1曲目は、「ヤマト」音楽の肝心要の「無限に広がる〜」と「ヤマト」のテーマを合唱で表現しているので、予想以上のインパクトさがある。伴奏のピアノのリズムがなければ若干聞き取り難い感じを受けつつも、混声合唱がメインとなり「序曲」を歌い上げている。

 (2)ヤマト誕生 〜宇宙戦艦ヤマト〜

 アルバム丸ごと「ヤマト」の歌と曲を合唱で表現しているという、音楽的試みの意識の高いアルバムから、先ずはこの曲「ヤマト誕生 〜宇宙戦艦ヤマト〜」。

 出だしは、「交響組曲」から「誕生」のメロディーを男性の低いパートからスタート。ピアノの伴奏を挟み、徐々に音階が上がり、満を持して「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ。男性の合唱と女性の合唱がバランスよく響いており、男性パートの裏では女性の合唱によるスキャットが。また、女性パートの裏では、「ルルル…」という男性の合唱の低音が楽曲に厚みをつけている。

 合唱ゆえにお行儀良くまとまった感じの歌に仕上がっているが、そういう上品な雰囲気にも「ヤマト」のテーマは似合っている。

 (3)イスカンダル

 「イスカンダル」のメロディーをピアノの演奏と共に女性コーラスが美しく奏でている合唱アレンジ。

 「イスカンダル」は、ヤマトが激しく苦しい戦いの果てに辿り着いた惑星で、オリジナルのメロディーには、地球の救いとなるイスカンダルの美しさと愛情といったものが表現されてあり、合唱バージョンとなってもメロディーの美しさはそのまま。

 前半のスキャット部が、透き通るような美しさで心洗われる思い。

 (4)試練

 アルバム「交響組曲」の「試練」の曲をベースとした合唱アレンジ。

 途中に男性コーラスによる「白色彗星」のテーマを織り込み、また終盤には低音で「ヤマトのボレロ」を静かにコーラスして終えている。

 「パヤ パパヤパヤ♪」というコーラスが印象的で、合唱で演奏しているといった趣きの曲。こういうアレンジだと、作品を重ねるごとに新たなテーマを加え、その作品ごとの「試練」を作ることが出来るように思う。ヤマト側のテーマと敵側のテーマの掛け合い。

 (5)白色彗星のテーマ

 「さらば」と「2」で登場した強大な敵、白色彗星帝国のテーマの合唱アレンジ。オリジナルは、パイプオルガンが重層なメロディーを奏で、白色彗星の見たままの強さと内なる不気味さを表現している名曲。

 合唱アレンジでは、男性パートがメインとなってメロディーを重厚にコーラスしている。女性の低音によるコーラスも厚みと幅をつけており、限られたメロディーの中で豊かな表現力が盛り込まれている。

 (6)想人 〜星に想うスターシャ

 前半に「想人」、後半に「星に想うスターシャ」という構成の合唱アレンジ。

 女性の独唱による「想人」がなんとも綺麗。メロディーの愁いさがそのまま奏でられてあり、低音の男性コーラスのハミングが美しい歌声を引き立てている。

 「想人」のメロディーが一通り歌われた後、すぐに「星に想うスターシャ」へと。「イスカンダルの〜♪」と男性コーラスによる歌から始まる。「傷つきながら〜♪」と女性コーラスが歌い、徐々に盛り上がりながら混声合唱へと高まっていく。

 (7)真赤なスカーフ

 「1」のエンディング・テーマの「真赤なスカーフ」の合唱バージョン。オリジナルの歌手は、ささきいさおさん。

 ピアノなどの演奏がなく、イントロ代わりの女性コーラスにて歌がスタート。美しいソプラノがメロディーを歌い上げ、続いて男性コーラスが歌を引き継ぎ、サビの部分では男性パートと女性パートが盛り上がって2番へと繋ぐ。

 2番は、合唱らしい歌い出しでスタート。ピアノの伴奏が歌を盛り上げ、各パートの美しいコーラスが重なり合って歌を締めくくっている。

 (8)好敵手

 混声合唱のハミングにより「デスラー 孤独」の物悲しいメロディーから始まるデスラーの曲の合唱アレンジ。

 オリジナルの「好敵手」は、アルバム「ヤマト・ザ・ベスト II」に、ささきいさおさんの歌唱にて収録。楽曲自体は、「さらば音楽集」に「デスラー 襲撃」「デスラー 孤独」「デスラー 好敵手」として収録。

 この曲は、もともと歌のためか、合唱で聞いても違和感はさほどなし。出だしのトランペットの代わりの高音の女性のスキャットもすんなりと聞くことができる。男性パートと女性パートの掛け合いが見事。

 (9)決戦=勝利

 合唱で唸るという表現は適切ではないのかも知れないが、男性の低い唸るような合唱から同じく女性による唸るような合唱が絡まって不安定な音程による合唱の後、終盤に勝利を表すお馴染みのメロディーが合唱されているという内容。

 「交響組曲」の「決戦〜挑戦=出撃=勝利〜」は、「探索機発進」や「ブラックタイガー」のテーマを使用して決戦を表現していたが、当アルバムの合唱版では、唸るような合唱で戦いの混乱を表現している。

 (10)終曲 〜明日への希望〜

 「無限に広がる大宇宙」のスキャット〜「大いなる愛」の合唱〜「無限に広がる大宇宙」の混声合唱を経て高らかに「明日への希望」の合唱へという流れ。

 「無限に広がる大宇宙」も「大いなる愛」も、宇宙の大きな愛が感じられる曲であるので、合唱アレンジとなってもその大らかな温もりのある曲の美しさはそのまま。徐々に合唱の歌声の厚みが増して行き、曲の終盤には壮大なスケール感のある合唱となっている。

 (11)ヤマトより愛をこめて

 劇場作品「さらば」のエンディングテーマの「ヤマトより愛をこめて」の合唱アレンジ。オリジナルは沢田研二氏が歌唱。

 アルバム収録曲中、おそらく最も合唱向けの曲であろうこの曲がラストを飾っている。そのためか、ごくふつうの合唱として聞くことができる。

 メロディーの主導は女性パート。ところどころ男性パートがメインの時もあるが、若干弱い。女性のよく通る声が阿久悠氏の歌詞を歌い上げており、オリジナルとは趣きの異なった響きとなっている。ちなみにこの曲の作曲は、大野克夫氏。編曲は、宮川泰氏。

  ご協力:空蝉 様、六連星 様
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